ムダは、資源や時間を使いながら、顧客が必要とする価値を生まない活動や状態です。
手直し、作りすぎ、待ち、不要な運搬などを調べ、仕事の流れを改善するために使う考え方です。
トヨタ生産方式の説明では、働く人の仕事を楽にすることを前提に、ムダを減らし、必要なものを必要な時に必要な量だけ作ることを示しています。

忙しさと成果を区別する

仮の例として、部品をまとめて大量に作る工場を考えます。
機械が長時間動いていても、次の工程で使わなければ、在庫と保管作業が増えます。
一つの工程の稼働率を高めることと、顧客へ必要な製品を早く届けることは一致しない場合があります。
作業者が忙しいかだけでなく、材料や情報がどこで止まるかを確かめます。

開発の仕事でも、不要になった仕様の作り込み、判断待ち、同じ情報の転記などを調べられます。
ただし、見た目が似ているからという理由で、試作や検証をすべて手戻りと扱わないようにします。
不確かな仮説を調べるための実験には、結果が採用に至らなくても判断のための役割があります。
何が分かるはずの作業なのかを明確にして評価します。

省く前に必要な理由を調べる

Lean Enterprise Instituteは、顧客が価値を認める活動と、費用を加えても価値を生まない活動を区別しています。
一方、現在の設計や工程では、検査や調整が必要になっている場合があります。
それらを単に削除すると、品質の問題を後工程や顧客へ移す可能性があります。
不具合が生まれる原因や、確認が必要になる条件を変えられるか検討します。

改善では、全体の所要時間、在庫、品質、働く人の負担を合わせて確認します。
ある部署の作業を減らしても、別の部署の待ちや再入力が増えるなら、全体では改善していません。
ムダという言葉を人の評価へ向けず、仕事がそうならざるを得ない仕組みを調べます。
小さく変更して結果を確かめると、安全や品質を保ちながら流れを改善できます。

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