アンケートの回答、機器の測定値、購入の記録は、製品について判断する材料になります。
ただし、記録が存在するだけで、その意味や正しさまで決まるわけではありません。
データは、観察や測定などの結果を、保存、伝達、処理できる形で表したものです。

値と一緒に必要な記録

「30」という値だけでは、温度なのか、人数なのか、時間なのかわかりません。
温度だとしても、測定した場所、日時、単位、機器の状態が違えば、比較の仕方が変わります。
値を判断に使うには、その意味を説明する情報も合わせて保存します。

仮に、問い合わせ対応を改善するために所要時間を記録するとします。
受付から解決までなのか、担当者が作業した時間だけなのかで、同じ「対応時間」でも示すものが違います。
開始と終了の条件、営業日や休日の扱い、再開した問い合わせの数え方を決めます。

欠けていることにも意味がある

未回答、該当なし、取得失敗、値がゼロという状態は分けて扱います。
未回答をすべてゼロにすると、回答しなかった人を「利用していない」と数えるなどの誤りが起きます。
修正や補完を行う場合は、元の値と処理の内容を追えるようにします。

また、データが誰を含んでいないかも確認します。
利用ログには、画面を開く前に利用を諦めた人の事情は残りません。
観測できる範囲を知ることで、追加の面談や別の記録が必要かを判断できます。

共有できる形に整える

チームで使うデータには、項目名、定義、単位、収集方法、更新日、管理する担当を付けます。
記録形式を変えたときは変更日も残し、変更前後を同じ条件で比較できるかを確認します。
同じ顧客を複数の識別子で数えていないかなど、分析前に件数と対応関係も確かめます。

こうした確認を経て、目的に沿って解釈できる情報にしていきます。
何を測るかの設計は指標、整理して保存する仕組みはデータベースで説明しています。

参考資料