案件が始まる時期と、専門家を必要とする時期は一致しないことがあります。
プロジェクトパイプライン管理は、複数の案件が立ち上がり、進み、終了する過程で、必要な資源の配分を調整する活動です。
案件の増減と途中の変更に合わせ、人や設備を使える状態にします。

負荷が変わる時点を見る

たとえば、三つの製品案件が、設計、試作、性能評価という違う段階にあるとします。
現在の担当者数だけを見ると余裕があっても、来月すべてが評価へ入るなら、試験設備と専門家が不足するかもしれません。
各案件で必要な技能と時期を見込み、重なる場所を早めに確認します。
同じ人数であっても、必要な技能が違えば、そのまま移せるとは限りません。

移動の条件を確認する

人を次の案件へ配置するときは、前の案件の残作業、引き継ぎ、教育を考慮します。
評価を終えた人が、顧客の追加質問にも対応するなら、全時間を次の案件へ割り当てないようにします。
逆に、まだ始められない案件へ早く配置すると、待ちが増える場合があります。
前提となる成果と、着手できる条件を確認します。

変更を全体で調整する

一つの案件が遅れたら、その担当者だけで帳尻を合わせず、他案件の開始と依存への影響を調べます。
優先度を変える、外部の支援を使う、範囲を小さくするなどの案を比較します。
資源の配分を決める人と、各案件のリーダーが、同じ前提で検討する必要があります。
変更した結果、どの仕事を後へ回すかも明らかにします。

ポートフォリオの判断とつなぐ

日々の配分だけでは、案件を進める価値までは決まりません。
戦略や需要が変わった案件は、プロジェクトポートフォリオの判断へ戻します。
そのうえで、決めた優先順位を実際のリソース計画へ反映します。
資源の移動が円滑でも、仕事を過剰に開始すると待ちは増えるため、パイプライン管理と合わせて開始量を調整します。

参考資料