解決策を一つ選ぶ前に、問題の見方と解き方の選択肢を広げる時間が必要です。
発散思考は、異なる視点や組み合わせから複数の可能性を生み出す考え方です。
Design Councilのダブルダイヤモンドでは、問題を理解する段階と解決策を作る段階の両方で発散を使います。

問題と解決策の幅を広げる

仮の例として、施設の予約受付で、電話がつながりにくい問題を考えます。
受付人数を増やす案だけでなく、問い合わせを減らす、折り返す、予約変更を自分で行えるようにするなどの方向を挙げられます。
その前に、電話が集中する理由を広げて調べると、営業時間の確認と、個別の変更相談が混ざっていることに気づくかもしれません。
問題を一種類に決めつけないことも発散に含まれます。

進行では、対象者、時間帯、現在の代替手段を変えて考えます。
「操作を一つ減らす」といった同じ方向の案が続くなら、作業をなくす、別の人が行う、発生時期を変える、といった切り口を加えます。
制約を一時的に外した場合は、その仮定も書いておきます。
実現できない案の一部を、別の案に転用できる場合があるためです。

案の数だけでは測れないこと

同じ案の言い換えを増やしても、選択肢の違いは増えません。
発散の結果は、件数とともに、顧客、仕組み、提供方法の違いで整理します。
一方、広げ続けると調査や試作へ進めないため、時間や目的に応じて区切りを設けます。
次に絞る基準を示しておけば、案を落とす理由も共有できます。

予約受付の例なら、折り返し案は顧客が応答できる時間、自己変更の案は扱える予約条件を確かめます。
案を出した時点では、需要や効果の証拠はまだありません。
確認できていない前提を残し、情報が不足する案を試すか、対象外にするかを判断します。
発散で得た別の問題設定が有力なら、最初の問いを書き換えることも含めて扱います。
収束後にも新しい制約が見つかれば、必要な範囲で再び案を広げます。

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