同じ台数の故障でも、何台をどれだけ使った結果かによって、製品の信頼性の見え方は変わります。
故障率は、まだ動作している対象が、単位時間あたりに故障する程度を表す量です。
NISTの信頼性工学の解説は、非修理系の対象について、ある時点まで生き残ったという条件付きの率として定義しています。

割合と時間あたりの率

仮の試験で、対象機器が故障または試験終了までに動作した時間を合計すると二万時間、故障が二件だったとします。
故障率を一定とするモデルでは、推定値を2÷20,000で0.0001件毎時と計算できます。
これは、そのまま「製品の0.01%が故障する」という割合ではありません。
特定期間に故障する確率へ換算するには、モデルと期間をそろえる必要があります。

試験では、何を故障と呼ぶか、いつから時間を数えるか、どの環境で使ったかを記録します。
動作を続けて試験が終わった機器の時間も、観測の情報に含まれます。
故障した機器だけを集めた一覧から、全体の率を推定しないようにします。

一定という仮定を確認する

初期の不具合や摩耗がある場合には、時間に伴って故障の程度が変わります。
全期間を一つの率で表すと、その違いを見落とす可能性があります。
使用開始からの時間、負荷、温度などで結果を比べ、適切なモデルを選びます。
試験と実際の使用条件が違うなら、同じ率をそのまま適用できるかを確認します。

二件の観測から得た推定値には、幅があります。
数値を細かく表示することより、試験規模、観測時間、不確実性を示すことが必要です。
故障がゼロでも、今後の故障率がゼロと確認されたわけではありません。
追加試験の量は、判断に必要な確かさと影響の大きさに合わせます。

修理して再び使うシステムでは、再発や修理過程も関係するため、非修理系の寿命分布と区別します。
問い合わせ件数や製品の市場での失敗率とも別の指標です。
設計の改善後に比較するなら、故障の定義と使用条件をそろえ、何が変わったかを追える記録を残します。

関連する記事:製品失敗、リスク軽減、財務的成功。