製造・組立性設計(Design for Manufacture and Assembly、DfMA)は、部品の作り方と、部品を製品へ組み上げる方法を合わせて検討し、必要な機能を保ちながら製造の負担を減らすアプローチです。
製造性を扱うDFMと、組立性を扱うDFAを組み合わせます。

部品ごとの価格を下げても、組み付けや調整に時間がかかれば、製品全体の費用は下がらない場合があります。
逆に、部品を統合して組立を簡単にすると、複雑な金型や加工が必要になるかもしれません。
両方を同じ設計判断の中で比較することが重要です。

構造と加工方法を一緒に見直す

仮に、モーターを支える機構が、複数の金具とねじでできているとします。
まず、それぞれの部品を別々にする必要があるかを検討します。
位置の調整、異なる材料、交換などの理由がなければ、部品の統合が候補になります。

次に、残した部品をどの材料と工程で作るかを考えます。
切削、板金、成形などでは、適した形や必要な設備が異なります。
寸法の精度や表面の条件についても、製品の機能に必要な範囲を確認します。
不要に厳しい条件を付けると、工程や検査の負担が増える可能性があります。

Boothroyd Dewhurstの方法では、組立の単純化を先に検討し、その後で残った部品の製造方法を最適化します。
なくせる部品の加工を詳しく改善する前に、製品構造を問い直すという順序です。

数量と費用の前提をそろえる

製造方法の評価は、生産数量によって変わります。
金型や専用設備に投資して一個当たりの作業を減らす案は、少量生産では費用を回収できないかもしれません。
設備費、段取り、材料、作業、廃棄、不良などを含めて比較します。

費用の見積もりには、想定数量、設備、作業方法、歩留まりなどの前提を添えます。
複数案の見積もりで前提が異なれば、設計の違いによる効果を読み取れません。
需要の変動や生産の立ち上がりも考慮します。

試作で工程を確かめる

図面や分析上では組み立てられても、実際には部品をつかみにくい、位置が決まらない、検査器具が届かないことがあります。
試作品や試作工程で、取り扱い、組み付け、検査の手順を確認します。

部品削減や作業短縮だけで結論を出さず、強度、性能、保守、安全性への影響も検証します。
設計者と製造、調達、品質の担当者が早期に連携するコンカレントエンジニアリングの中で使うと、後工程の制約を設計へ反映しやすくなります。

参考資料