製品の仕様が違っていても、顧客には同じような選択肢として見えていることがあります。
知覚マッピングは、顧客が製品やブランドをどう捉えているかを、相対的な位置関係として表す方法です。
HauserとKoppelmanの原論文は、属性の評価や類似性などから位置を求める方法を比較しています。
設計者が主観で二軸へ配置した図と、顧客データから作った図は区別します。

顧客が使う比較の軸

たとえば、オンライン研修を比較する担当者を調べるとします。
価格と研修時間だけでなく、仕事へ適用しやすいか、受講者を支援できるかを重視しているかもしれません。
まず聞き取りなどで、顧客が使う表現と比較対象を集めます。
自社に有利な軸を先に選ぶと、実際の選択を説明できない図になる可能性があります。

調査には、対象者が知っている製品と、各製品への評価を記録します。
知らない製品への推測を、利用経験に基づく評価と混ぜないようにします。
属性ごとの評価を使う方法と、製品間の似ている程度を使う方法では、分析と軸の解釈が異なります。
採用する方法と、何を位置の近さとして表すかを示します。

図から読み取れる範囲

近い位置にある製品は、示した尺度で似ている可能性があります。
しかし、図に載らない別の条件まで同じとは限りません。
多くの次元を二次元へまとめた場合は、失われた情報があることも考慮します。
軸の名称を付ける際は、元のデータと対応を確認します。

また、空白の場所があるだけで、市場機会があるとは判断できません。
安くて個別支援が手厚い研修がないとしても、その組み合わせを顧客が求めるか、採算を取れるかは別の問いです。
図の空白と、購入される便益を分けて調べます。

顧客群の違いを残す

初めて研修を買う担当者と、継続して企画する担当者では、同じ製品の認識が違う場合があります。
全員の平均で一つの地図を作ると、どの群にも当てはまらない配置になるかもしれません。
対象者の条件を分けて確認し、比較できる標本数かも評価します。

図を使うときは、調査日、対象者、比較対象、尺度、分析方法を一緒に残します。
位置を変える施策の後も、同じ条件で認識を確かめます。
市場の分類は市場セグメンテーション、位置づけの選択は製品ポジショニング、変更はリポジショニングを参照してください。

参考資料