作業の遅れがすべて同じように完成日へ響くわけではありません。
クリティカルパス(Critical path)は、作業の依存関係と所要期間から求めた、プロジェクトの最短の完了時期を決める経路です。
通常の計算では、開始から終了までの合計期間が最も長い経路が該当します。

二つの経路を比べる

たとえば、設計3日の後、部品の加工に4日、説明資料の準備に2日を並行して行い、両方の完了後に引き渡しの確認を2日行うとします。
加工を通る経路は9日、資料を通る経路は7日です。
ほかの制約がなければ、完成を決めるのは加工側の9日で、資料側には2日の余裕があります。
資料を1日早く作っても、この前提では全体の完成日は早まりません。

短縮すべき場所を選ぶ

期限を早めたいなら、クリティカルパス上の期間を短くする方法を検討します。
加工の順序を変える、設計の確定した部分から準備するなどの案を比較します。
ただし、前提がそろわないまま並行化すると、変更によるやり直しが増える可能性があります。
追加費用や品質への影響も確認し、短縮だけを目的にしないようにします。

経路は一つとは限りません。
加工を2日短くすると、先ほどの例では資料側も同じ長さになり、両方が完成へ影響します。
当初の経路だけを追い続けず、実績と残る期間から計算を更新します。

資源と不確実さは別に確かめる

基本的な経路の計算では、必要な人や設備を使えると仮定することがあります。
同じ担当者が加工と資料作成を担うなら、図上で並行でも実行できません。
資源の配分を合わせて確認する必要があります。
また、期間の見積もりが不確かなら、計算上の完成日も確約にはなりません。

クリティカルという語は、危険な作業や重要な成果物の意味とは区別します。
余裕のある作業でも、品質や安全上の重要性が低いわけではありません。
ネットワーク図で依存を整理し、クリティカルパススケジューリングで日程の調整へ使います。

参考資料