ある機能が欠けると強く不満を持たれる一方、付いていても特に喜ばれないことがあります。
別の機能は、なくても困られないのに、あると評価が大きく上がるかもしれません。
狩野モデルは、品質や機能の充足と、顧客の満足の関係を分けて考える方法です。

代表的な品質の区分

  • 当たり前品質:欠けると不満になるが、満たされても当然と受け取られる要素。
  • 一元的品質:充足するほど満足し、不足すると不満になる要素。
  • 魅力的品質:なくても不満になりにくいが、あると満足につながる要素。

分類には、このほか無関心や逆の評価などもあります。
機能の新しさや開発費の大きさから、どの区分になるかが決まるわけではありません。

顧客の条件で評価が変わる

仮に、ホテルの予約サービスを考えます。
予約が正しく保存されることは当然と考えられる一方、比較に必要な情報の見やすさは、充足の程度で評価が変わるかもしれません。
予定変更への提案は、一部の顧客に喜ばれても、別の顧客には余計な通知になることがあります。

これは仮の例です。
チームの想像だけで区分を確定せず、対象顧客にとって、その要素がある場合とない場合を調べます。
利用経験や顧客の状況による違いも確認します。

優先順位へ使うときの注意

魅力的品質だけへ投資しても、当然と考えられる条件が欠けていれば、不満を解消できません。
逆に、当たり前品質を必要以上に高めても、その費用に見合う選択理由にならない場合があります。
顧客への影響、提供上の制約、改善費用を合わせて判断します。

また、以前は魅力的だった要素が、普及によって当然と考えられるようになることもあります。
分類を製品の固定した属性として保存せず、対象と調査時点を残します。
顧客ニーズの理解と組み合わせ、具体的な提供案はコンセプトテストで確かめます。

参考資料