各開発責任者が自分の案件を優先すると、同じ専門家や設備に要求が集中します。
ポートフォリオ管理チームは、案件を横断して投資と資源配分を判断するための体制です。
個別案件の進捗を取りまとめるだけでなく、どの仕事を続け、待たせ、終えるかを決める役割があります。

判断に必要な人をそろえる

仮に、医療機器メーカーで、新モデル、既存品の保守、製造工程の更新が同じ試験設備を使うとします。
開発部門だけで優先順位を決めると、納品や保守の義務を見落とす可能性があります。
事業、開発、製造、品質、販売、財務など、判断に必要な情報と権限を持つ人をそろえます。
全員が常に出席するのか、必要な案件だけ専門家を呼ぶのかも決めます。

Stage-Gate Internationalのポートフォリオ運営の説明は、情報の可視化と戦略に沿った資源配分を扱っています。
チームを設置するだけで権限が生まれるわけではありません。
予算変更、担当者の配置、中止について、その会議で決められる範囲を経営と合意します。
権限外の判断を誰に渡すかも明確にします。

会議を報告だけで終えない

会議前には、案件ごとの目的、最新の根拠、今後必要な資源、求める判断をそろえます。
予定どおりかを順番に報告するだけでは、案件間の衝突は解消しません。
先ほどの例なら、試験設備の使用期間を同じ表に置き、どの遅延が顧客や事業へ影響するかを比べます。
新モデルの一部試験を先行させる、外部設備を使う、仕様を減らすといった代案も検討します。

判断をしたら、採否だけでなく、何人をいつまで割り当てるかを記録します。
すべてを継続としながら必要な人員を確保しない決定は、実行可能な計画になりません。
保留した案件は、どの条件が満たされれば再開するかを示します。
中止した案件の知識や顧客への対応を引き継ぐ担当も必要です。

自部門への偏りを抑える

部門の代表が自分の案件を守る交渉だけになると、全体の目的から離れます。
共通の評価基準、仮説と実測値の区別、利害が関わる情報の明示が判断を助けます。
初期探索を、販売中の改良案件と同じ精度の収益予測だけで評価しないことも必要です。
探索では、今回の投資でどの不確実性を減らすかを確かめます。

チームの結果は、会議回数より、資源の衝突が解消したか、判断が実行されたかで確認します。
制度全体はポートフォリオ管理、組み合わせの偏りはバランス型ポートフォリオを参照してください。

参考資料