複数の案件を、それぞれの担当者の希望どおりに始めると、組織の資源は不足しやすくなります。
プロジェクトポートフォリオは、戦略上の目的と資源配分のために、プロジェクトやプログラムなどをまとめて扱う対象です。
含まれる案件同士が、必ず技術的に関連している必要はありません。

戦略と実行能力を結びつける

たとえば、工場の設備更新、新製品の開発、受注システムの改善が、同じ期間に候補となるとします。
案件ごとに必要な理由があっても、予算や専門家の時間には限りがあります。
まず組織が何を達成したいかを共有し、各案件がその目的へどう寄与するかを確認します。
緊急性や必須条件も区別し、数値が大きい案件だけを機械的に選ばないようにします。

一覧を意思決定へ使う

候補と進行中の案件について、期待する結果、費用と資源、期間、主要なリスク、依存関係をそろえます。
開始済みという理由だけで継続を確定せず、新しい候補と同じく、これからの投資を比較します。
必要な案件が資源の不足で進まないなら、ほかの案件を止める、順序を変えるといった選択が必要です。
すべてを優先とする一覧では、実際の配分が決まりません。

個別の管理と役割を分ける

プロジェクト管理は、一つの案件を目的に沿って実行することへ目を向けます。
ポートフォリオの判断では、組織全体にとって、その案件を進めるべきかを考えます。
個別案件が予定どおりでも、戦略が変われば優先度が変わる場合があります。
判断する人と、資源の提供を調整できる人を対応させます。

関連する案件を協調させ、個別には得られない便益を実現する単位は、プログラムです。
ポートフォリオと同じ意味ではないため、プログラムマネージャーの責任と比較します。
製品開発に焦点を当てた対象は製品開発ポートフォリオ、案件を通す日々の調整はプロジェクトパイプライン管理を参照してください。

参考資料