地域ごとの売上金額だけでは、人口の多い地域が常に強く見えます。
ブランド開発指数(Brand Development Index、BDI)は、ある地域でのブランド売上の構成比を、その地域の人口や世帯の構成比と比較する指標です。
PDMAの定義は、ブランド売上の地域構成比と、世帯の地域構成比を使っています。
指標を使う際は、どちらを分母にしたかを明示します。

構成比をそろえて計算する

全対象地域のブランド売上に占める地域Aの割合が12%で、全対象世帯に占める地域Aの世帯数が8%だとします。
100を基準にする表し方なら、BDIは12÷8×100で150です。
これは、世帯の構成比に対してブランド売上の構成比が高いことを示します。
売上が前年比で50%伸びたことや、地域内の市場シェアが50%高いことを意味しません。

計算には、売上の金額と数量、対象期間、地域の境界をそろえます。
売上は四半期、世帯数は古い統計という組み合わせなら、その差が影響するかを確認します。
オンライン販売を、購入者の住所と発送倉庫の場所のどちらへ割り当てたかでも結果は変わります。
集計のルールを固定してから地域を比較します。

高い指数の理由を調べる

仮に、飲料ブランドのBDIが地域Aで高いとします。
地域の需要が強いほかに、店舗への配荷、値引き、観光客による購入などが影響しているかもしれません。
BDIだけでは、その原因を特定できません。
カテゴリー全体の需要、販売店の数、売価、購入者の構成を合わせて調べます。

低い地域でも、ブランドの魅力が弱いとすぐ判断しないようにします。
そもそも購入できる店舗が少ないなら、宣伝より流通の改善が先かもしれません。
一方、カテゴリー全体への需要が小さい地域なら、配荷を増やしても同じ伸びを期待できない可能性があります。
地域ごとの条件に応じて追加調査を選びます。

率の変化と実数を見る

小さな地域では、少量の売上の変化でも指数が大きく動く場合があります。
指数と一緒に売上の実数、世帯数、集計期間を示します。
100を超えたから投資し、下回ったから撤退するという一律の判断は避けます。
投資の余地と、その地域へ提供する費用を別に検討します。

ブランドの相対的な販売状況を診断する入口として使い、原因の説明には別の証拠を加えます。
地域の販売割合は市場シェア、対象の分け方は市場セグメンテーション、提供経路は流通を参照してください。

参考資料