新しい顧客へ対応するために、製品の基本構成を保ったまま、機能や仕様を変える方法があります。
派生プロジェクト(Derivative projects)は、既存製品や共通の基盤を利用して、改良版や関連する製品を開発する案件です。
何を再利用し、どこを変更するかを明確にして進めます。

共通部分と差分を確認する

たとえば、既存の測定器に、屋外向けの防水仕様を加えるとします。
測定の原理や基本回路は共通でも、筐体、接続部、放熱、保守の条件が変わるかもしれません。
変更する部品だけでなく、その影響を受ける性能や工程を調べます。
既存製品で試験済みだからといって、すべての結果を新仕様へ適用できるとは限りません。

再利用の効果と負担

共通部分を使えば、設計や調達の経験を利用できる可能性があります。
一方、派生が増えると、部品の在庫、説明資料、保守、組み合わせの試験も増えます。
屋外仕様の例なら、顧客が得る価値と、製造や対応の複雑さを合わせて確認します。
一件ずつの開発費だけでは、製品群を維持する負担は見えません。

範囲を小さく見積もらない

派生という名称から、低リスクで短期間と即断しないようにします。
既存製品との互換性、性能の変化、供給元の条件など、重要な前提を調べます。
基本構成を大きく変える必要が生じたら、当初の派生案件の計画で続けてよいかを見直します。
変更と検証の範囲を、関係する担当者と共有します。

ポートフォリオの中で選ぶ

派生だけを増やすと、同じ顧客領域へ偏り、将来の新しい機会を調べる仕事が減る場合があります。
逆に、既存基盤を使える価値を見落として、新技術へ投資しすぎることもあります。
ブレイクスループロジェクトなどと役割を比べ、製品開発ポートフォリオで構成を判断します。
製品群の変更情報をそろえる活動は製品ライフサイクル管理も関わります。

参考資料