同じ製品を担当していても、拠点や勤務時間が違うと、相談できる条件が変わります。
分散チーム(Dispersed teams)は、メンバーが地理的に離れた場所で協働するチームです。
一部だけが離れている場合も含み、全員が在宅勤務する形に限定されません。

どの情報が偏るかを調べる

たとえば、設計者は本社、試験担当者は工場、外部の専門家は別の国にいるとします。
本社の会議室で決めた仕様が口頭でしか伝わらないと、他の拠点は理由を知らないまま仕事を進めます。
決定事項、根拠、影響する作業を共有の記録に残し、質問する場所も明示します。
オンライン会議を増やすだけでは、会議に参加できない時間帯の情報不足が残ります。

同時に話す仕事を選ぶ

図面の確認や状況の共有は、資料へコメントを付ける方法で進められる場合があります。
一方、対立する選択肢を整理する、緊急の障害を扱うなど、その場の応答が必要な仕事には会話の時間を設けます。
事前に議題と材料を渡し、終了後には決定と残った疑問を記録します。
時差がある場合は、毎回同じ人だけが勤務時間外になる運用を避けるため、開催時刻を調整します。

本社に数人、遠隔地に一人という構成では、会議室内だけの会話が生まれやすくなります。
共有資料へ全員がアクセスし、遠隔の参加者が話す機会を確保できるかを確認します。
障害時の連絡手段や、返答を期待する期限も、通常の共有と分けて決めます。

距離以外の依存も見る

分散していることだけを、遅れの原因と決めつけないようにします。
技能の不足、承認権限の偏り、仕様の曖昧さは、同じ場所でも仕事を止めます。
待ちが起きた事例から、何の情報や判断が不足していたかを調べ、対応を選びます。
バーチャルチームは通信手段による協働に着目する近い概念です。
実物を一緒に扱う必要がある仕事では、期間を限ったコロケーションも選択肢になります。

参考資料