製品の大きさ、重さ、価格、消費電力などを同時に比べると、項目が多くて全体の違いをつかみにくくなります。
主成分分析(PCA)は、元の変数を重み付きで組み合わせ、データのばらつきをできるだけ保ちながら少数の成分に要約する方法です。
相関する複数の測定値を、比較や可視化のために整理できます。

成分が表すもの

最初の主成分は、データのばらつきが最大になる方向を表します。
次の主成分は、それまでの成分と直交する方向のうち、残るばらつきが最大となる方向を選びます。
各成分にどの測定項目が大きく関係するかを調べ、その意味を解釈します。

仮に、携帯機器をサイズ、重量、電池容量で比べるとします。
大きな機器ほど重量と容量も大きいなら、それらが一緒に増える傾向を一つの成分で捉えられるかもしれません。
ただし、「性能のよさ」という意味が計算から自動的に与えられるわけではありません。
成分の名前は、値の関係を見た分析者による解釈です。

分析前にそろえる条件

単位の違いによって分散の大きさが変わるため、標準化の要否を考えます。
価格を円で測る場合と万円で測る場合で結果が変わるなら、その影響を理解して手順を決めます。
標準化すると、元の単位によらず、各変数の分散をそろえて分析することになります。
項目ごとの測定誤差や、分析で重視する違いを踏まえて選びます。

欠測や外れ値の扱いも確認します。
極端な測定値が方向を強く変える可能性があるため、元データの誤りなのか、意味のある対象なのかを調べます。
学習用の処理に使う場合は、評価データを含めずに変換を決めます。

結果から判断できる範囲

二つの成分で図にできても、元の情報を十分保っているとは限りません。
説明された分散の割合と、失われる違いを確認します。
また、ばらつきの大きい特徴が、売れる理由や顧客に重要な特徴だと結論づけることもできません。

共通の潜在要因を仮定する因子分析とは、モデルの目的が異なります。
対象どうしの似ている程度から配置を作る場合は多次元尺度構成法も選択肢になります。

参考資料