成果の高い企業の方法を知っても、自社の何を変えるべきかは、そのままでは決まりません。
ベストプラクティス調査(Best practice study)は、よい成果を上げる組織の仕事を調べ、方法と条件を学び、自社への応用を検討する調査です。
著名な企業の制度を紹介するだけでなく、成果との関係を確かめます。

調べたい問題から対象を選ぶ

たとえば、試作後の設計変更が多いことを改善したいとします。
調査では、開発の早い段階で顧客、製造、保守の意見をどう取り込むかを見ます。
会議の回数に加え、どの情報で何を決め、変更をどこへ反映するかを確認します。
自社と比較先の製品、規模、規制や供給の条件が違う場合、その違いも記録します。

事例と調査結果を読み分ける

一社の詳しい事例は、仕事の仕組みを知る助けになります。
複数企業を対象にした研究は、方法と成果の関係を比較する材料になります。
ただし、優れた成果の組織で使われていた方法が、成果の原因だと直ちに判断できるわけではありません。
ほかの能力や市場条件が影響している可能性があります。
調査の対象、測り方、著者が挙げる限界を確認します。

取り入れる単位を小さくする

試作後の変更の例なら、すべての会議を置き換える前に、特定の設計判断へ製造担当者を加える方法を試します。
どの問題が早く見つかったか、確認の待ちや追加作業がどう変わったかを観察します。
方法の名称だけを採用せず、自社で働く条件を確かめます。
必要な技能、データ、権限がない場合は、その整備も計画します。

調査を継続の判断へ使う

得られた事例には、適用した条件と、採用しない部分の理由を添えます。
導入した後も、効果と負担を確認して修正します。
成功例だけを残すと、どこで方法が合わなかったかを次の人が学べません。
比較の基本はベンチマーキング、学んだ内容を仕事へ反映する仕組みは学習する組織で扱います。

参考資料