製品ファミリーは、共通の製品プラットフォームから展開した複数の製品です。
基本構造や部品、ソフトウェアなどを共有しながら、用途や性能の違う製品を提供します。
PDMAの用語集では、この共通基盤との関係によって製品をまとめています。
同じ市場へ売る製品をまとめる製品ラインとは、分類の軸が異なります。

何を共通にするか

仮に、店舗向けの計量器を、小型、標準、大型の3機種で提供するとします。
表示と通信を担う基板や基本ソフトを共通化し、荷重を受ける部分を用途ごとに変える構成が考えられます。
共通化する部分が明確なら、通信方式の更新を複数機種へ展開しやすくなります。
一方、ひとつの共通部品の変更が、すべての機種の検証に影響する可能性もあります。

設計では、共通部分、変更できる部分、それらを接続する条件を整理します。
同じ部品名でも、寸法や動作条件が機種ごとに違えば、実際には共通部品として扱えません。
対応する組み合わせと版を記録し、どの製品に変更を反映するかを判断できるようにします。

共通化そのものを目的にしない

共通化は、開発、調達、生産、保守の負担を減らす可能性があります。
ただし、すべての機種へ最高性能の基板を載せると、低価格機種にも不要な費用が生じます。
逆に、共通基盤の制約が強すぎると、特定の顧客に必要な性能へ対応できません。
共有する利益と、製品ごとの余分な費用や制約を比較します。

ファミリー全体では、共通部分の更新時期と、個別機種の発売や終了の時期も調整します。
先行機種の都合で基盤の仕様を固めると、後続機種で大きな変更が必要になる場合があります。
将来の用途を無制限に盛り込むのではなく、想定する派生製品の範囲を決めて設計します。
製品ごとの売上に加え、基盤の維持費用や変更の影響まで確認すると、ファミリーとしての採算を検討できます。

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