市場の変化に対応していても、判断がその場ごとに食い違うと、組織の仕事は安定しません。
反応型企業(Reactor)は、MilesとSnowの戦略類型で、戦略、構造、プロセスの整合が乏しく、環境の変化へ一貫した対応を取りにくいタイプです。
顧客に素早く反応する能力を称賛する名称ではありません。

反応の速さより判断の整合を見る

たとえば、経営者が新市場の開拓を求める一方、人事評価は既存製品の売上だけを対象にしているとします。
担当者は新しい案件の調査を進めても評価されず、短期の受注が近づくと調査を中断します。
その結果を見て、経営者が探索能力の不足だけを責めても、仕事の条件は変わりません。
目標、評価、資源の配分という異なる判断が、互いに矛盾しているかを調べます。

食い違いを調べる手順

まず、最近方針を変えた案件を選び、何を理由に、誰が、どの情報で決めたかを確認します。
次に、その決定に必要な予算、人員、権限が実際に与えられたかを確かめます。
取引先の要望による変更なら、対象顧客の選び方や、断る条件が共有されていたかを調べます。
「戦略がない」という評価で終えず、どの決定同士を合わせる必要があるかを特定します。

例の企業なら、新市場の調査に使える時間と予算を分け、その段階で求める証拠を決める方法があります。
既存製品の収益を守る仕事には、別の評価基準が必要です。
ただし、この仕組みが適するかは、事業の状況や資源の制約に応じて判断します。

企業への固定的なラベルにしない

外から一度の意思決定を見ただけでは、その企業の類型を確定できません。
戦略の転換中に一時的な不整合が生じることもあるため、継続した行動と組織の条件を見ます。
特定の人を受け身だと評するより、どの方向を選ぶかと、その方向を支える仕組みを話し合うために使います。
防衛型企業、探索型企業、分析型企業との比較が、その検討を助けます。

参考資料