製品が顧客の問題を解けても、知られ、買われ、安定して届く仕組みがなければ販売は続きません。
テストマーケティングは、地域や販売経路を限定し、製品、価格、販売促進、流通を組み合わせて本格展開前に確かめる活動です。
個別の機能試験より、実際に売る条件を広く扱います。

通常の販売に近づける

たとえば、新しい冷凍食品を一部の店舗で販売するとします。
商品への評価だけでなく、陳列、価格、在庫、配送、店員の案内が販売結果へ影響します。
試験期間、対象店舗、棚と販促の条件、補充の体制を記録します。
一日だけの試食会と、通常の買い物の中で選ぶ販売では、得られる情報が異なります。

試験に選ぶ店舗は、代表的な条件と、調べたい違いから選びます。
協力的な店長が特別に目立つ場所へ置けば、通常の展開より有利になるかもしれません。
逆に、在庫切れが続いた場合、売上の少なさを商品の魅力だけで説明することはできません。
販売できた日と、買える状態だった日を分けます。

売上の変化を解釈する

結果には、新規購入、再購入、返品、廃棄、提供の費用を含めます。
値引きや特別な広告で初回販売が伸びた場合、通常価格でも続くかは別の問いです。
同じ店舗の過去や、比較する店舗を使うなら、季節、客数、競合の施策の違いを確認します。
売上が上がった事実だけから、施策の因果効果を断定しないようにします。

食品の例なら、売れる曜日に供給が追いつかない問題が見つかれば、全国拡大の前に製造と配送を改めます。
食べた評価が悪いなら、包装の訴求より製品の変更を先に検討します。
どの条件を変えると事業として成立するかを、反応と運用の両方から判断します。

本格展開への条件

成功条件を、販売数だけでなく、費用、品質、供給能力へ置きます。
限定店舗で人手をかけた支援を、そのまま全店舗へ広げられるとは限りません。
試験の特殊な支援と、通常提供で使える体制を分けます。
終了後には、拡大、条件変更、追加試験、中止のどれを選ぶかを示します。

Stage-Gate Internationalのモデルも、製品の動作に加えて市場の受容と運用の提供能力を発売前の確認対象に含めています。
実市場の条件は競合にも見えるため、試験の期間と公開範囲も検討します。
限定した仮説を試す市場テスト、発売前の模擬評価は模擬テスト市場、要素の整理はマーケティングミックスと使い分けます。

参考資料