新しい製品を遅く採用する人には、今の方法を変えない理由があります。
ラガードは、Rogersの普及理論で、採用の時期が遅い層を表す分類です。
フロリダ大学の解説も、採用時期による五分類の一つとして紹介しています。
技術への理解や仕事の能力が低い人、という評価には使いません。

遅い採用の条件を調べる

たとえば、紙の申請をオンラインへ移す場面を考えます。
長く紙を使う人は、機器を持たない、通信が不安定、支援を受けられないなどの条件を持つかもしれません。
現在の手順で十分に目的を達成している場合もあります。
新しい方法の便益と、切り替える費用を具体的に調べます。

一度導入が遅れた事実だけで、その人を固定したラガードと呼ばないようにします。
同じ人が、別の用途では早く採用している可能性があります。
対象となる技術、地域、利用目的、時期を明示します。
採用しない人を、将来必ず買う最後の顧客層として売上予測へ足すこともできません。

移行を支える設計

紙の申請の例なら、窓口で一緒に入力する支援、代理の手続き、進行状況の確認などが候補になります。
ただし、手助けを用意しただけで利用できると判断せず、実際に手続きを終えられるかを試します。
説明を簡単にするだけでは、機器を持たない条件は解消しません。
問題の種類に合う支援を選びます。

旧方法を終了する場合は、まだ移れない人の範囲と影響を調べます。
利用者数の少なさだけで負担を軽く見積もると、必要なサービスを受けられない人を残す可能性があります。
誰が代替手段を提供し、いつまで支援するかを決めます。
業界やサービスに必要な条件は、個別に確認します。

調査から抜けやすい人

新製品のウェブサイトで募集した調査だけでは、オンラインへ移っていない人に届きにくくなります。
現在使っている窓口、電話、地域の場所など、対象に会える経路を選びます。
不参加や未回答の理由も、わかる範囲で記録します。
自社に接触した人だけを見て、移行が完了したと扱わないようにします。

遅い採用を性格の問題へ還元せず、便益、資源、環境の条件から理解します。
より早い主流層はレイトマジョリティ、利用の流れは顧客採用モデル、対象の定義はユーザーを参照してください。

参考資料