製品は、顧客の目的を満たすために提供する、モノやサービスなどのまとまりです。
製品開発では、目に見える装置だけでなく、ソフトウェア、継続的なサービス、それらの組み合わせも対象になります。
OECDのオスロマニュアルも、製品に財とサービスを含めて扱っています。

顧客に何を提供するか

仮の例として、店舗の冷蔵設備を遠隔監視する仕組みを考えます。
温度センサー、通信機器、画面、異常を知らせる通知、問い合わせへの対応が組み合わさって、運用を支えます。
社内で担当部署が分かれていても、顧客にとっては「異常に気づき、対応できる」という一連の成果が問題になります。
何を製品に含め、どこからを顧客や別の事業者が担うかを明示します。

範囲が曖昧なままでは、装置の試験に合格しても、通知を受け取る人や故障時の連絡先が決まっていないことがあります。
利用開始から日常の運用、更新、終了までの場面をたどり、提供するものと必要な条件を整理します。
すべてを自社で行う必要はありませんが、依存する活動を把握する必要があります。

製品とプロジェクトを区別する

開発プロジェクトは、一定の目標と期間で成果を作る活動です。
製品は、開発が終わった後も、顧客へ提供し、改善や支援を続ける対象になります。
発売日までの費用や進捗だけでなく、利用後の成果と提供を続ける費用も管理します。
プロジェクトの完了と、製品が事業として成功したことは同じではありません。

機能の集合だけで製品を説明すると、誰が何のために選ぶかが抜け落ちます。
対象顧客、解消する課題、得られる便益、提供条件を一緒に記述します。
同じ技術を使っていても、用途や提供方法が変われば、異なる製品として管理する場合があります。
反対に、複数の装置やサービスを組み合わせて、一つの製品として提供する場合もあります。
技術の構成と、顧客へ約束する提供単位を区別すると、開発と運用の責任を整理できます。

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