新しい技術があっても、顧客への提供と費用の回収を続けられなければ、事業にはなりません。
起業家(Entrepreneur)は、新しい事業の機会を見つけ、人や資金などの資源を組み合わせ、リスクを負って事業を進める人です。
会社を設立する手続きを終えた人という説明だけでは、その働きを捉えきれません。

機会を提供の仕組みにする

たとえば、飲食店が余った食材を近隣へ販売したいと考えているとします。
起業家は、販売画面を作るだけでなく、買い手、受け渡し、品質の確認、収益を得る方法を調べます。
利用者が関心を示していても、受け取りの負担が大きければ取引は続かないかもしれません。
技術、顧客の行動、事業の費用という異なる前提を分けて確かめます。

引き受けるリスクを小さくする

起業家を、無条件に大きな賭けをする人と捉える必要はありません。
最初は店舗を絞り、担当者が手作業で取引を仲介すれば、本格的なシステム投資の前に需要や作業量を調べられます。
実施前には、試す期間、使える資源、次の判断に必要な結果を決めます。
注文が入らない場合も、需要がないのか、条件が合わないのかを切り分けます。

同時に、顧客へ約束した条件を守るための能力を整えます。
受注だけを増やすと、提供が追いつかず信頼を失うことがあります。
取引から得られる収益と、対応に必要な時間や費用を見て、続けられる形を検討します。

発明者や社内起業家との関係

発明者は新しい技術や仕組みを生み出す人であり、事業の運営を担うとは限りません。
一人が両方を担うこともありますが、必要な技能や協力者は分けて考えます。
既存企業の内部で新しい事業を進める社内起業家は、組織の資源を使う一方、既存事業との調整も必要です。
事業の仮説を小さく確かめる方法はリーンスタートアップ、顧客へどう価値を届けるかの整理はビジネスモデルキャンバスも参照できます。

参考資料