DMASVは、PDMAの公開用語一覧に掲載されている表記です。
ただし、その一覧には段階の説明がなく、各文字の意味を一覧だけから確定することはできません。
資料でこの略語を見かけた場合は、出典が定める正式な名称と手順を確認する必要があります。

似た名称のロードマップとして、ASQの教材にはDMADVが紹介されています。
DMADVは、Define、Measure、Analyze、Design、Verifyの5段階からなり、シックスシグマ設計で使われます。
ここでは両者を同一の手法と断定せず、確認できるDMADVの内容を説明します。

DMADVで設計を進める場合

Defineでは、解決する問題、対象とする顧客、開発の範囲を定めます。
Measureでは、顧客の要求を、評価できる品質特性や目標へ具体化します。
Analyzeでは、要求を満たす方法を比較し、設計案を選ぶための根拠を集めます。

Designでは、選んだ案の構造や工程を具体化します。
Verifyでは、その設計が要求を満たすかを、試験や実際の使用に近い条件で確かめます。
各段階で使う道具や必要な成果物は、製品のリスクと組織の開発手順に合わせて定めます。

仮に、工具を保管する新しい設備を設計するとします。
「素早く取り出せる」という要求を、工具の探索や取り出しに必要な時間へ具体化します。
配置や表示が異なる複数の案を試し、安全性、設置面積、費用を合わせて比較します。
最終的には、実際の作業者が、想定した工具の種類や量で使えるかを確認します。

略語の違いで作業を決めない

既存工程の問題を分析して改善するDMAICと、新しい仕組みを設計するDMADVでは、活動の出発点が異なります。
新しい設計なのか、既存工程の修正なのかを考えず、名称が似ているという理由だけで手順を選ぶと、必要な検討が抜けるおそれがあります。

社内資料にDMASVと書かれていた場合も、まず、その資料が各段階で何を求めているかを読みます。
担当者によって解釈が異なるなら、段階名、目的、確認事項、次へ進む条件を文章でそろえます。
出典を確認できない文字の展開を推測で補うより、実際に何を検証する手順なのかを明確にする方が、開発の判断に役立ちます。

参考資料