複数の目標を掲げても、同じ人員や予算を使うなら、同時に実行できる範囲には限りがあります。
戦略的優先事項は、目標を実現するために、ほかの活動に先立って資源を配分する領域や成果です。
Harvardの戦略研究拠点の説明も、活動の選択とトレードオフを戦略に含めています。

重要という宣言から配分へ

仮の例として、業務サービスの会社が、導入の短縮、既存顧客の継続、新規業界への展開を目標にするとします。
すべてを最優先と書いても、同じ開発者が必要なら順序は決まりません。
今期は導入の短縮へ人員を置き、新規業界の機能は調査までにする、と配分を示します。
止めること、遅らせることを含めると、優先事項が実際の判断に使えます。

各事項には、対象、期待する変化、判断する期限を付けます。
「顧客体験の向上」だけでなく、どの顧客のどの場面を変えるかを示します。
指標は、機能の公開件数より、導入が完了するまでの時間や中断の条件など、目的に対応させます。

日常の依頼を扱う

優先事項を決めても、障害、顧客の要望、契約上の対応は発生します。
例外を誰が判断し、何を後ろへ送るかを決めます。
緊急の仕事へ資源を使ったら、優先事項への影響も共有します。
追加依頼を受けるだけで計画を直さないと、期限と人員の前提が崩れます。

判断には、重要性と緊急性の違いも必要です。
すぐ対応すべき問題が、長期の重点領域と一致するとは限りません。
対応を終えたあとに、同じ緊急作業が繰り返される原因を調べることで、重点への資源を取り戻せる場合があります。

優先事項は、外部条件や学習によって変えることがあります。
ただし、会議のたびに変わると、チームは何を基準に判断すればよいかわかりません。
変更理由、影響する計画、見直した配分を残します。
期末には、掲げた順序と、実際の人や費用の使い方を比較します。
成果が出なかった場合には、方針の仮説と実行の不足を分けて調べ、次の配分へ反映します。

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