顧客に必要な製品を具体化するには、一つの部門だけでは判断できない問題があります。
多機能チーム(Multifunctional team)は、複数の職能から集まった人々が、それぞれの知識と技能を使って共通の問題へ取り組むチームです。
ここでの「機能」は製品の機能数ではなく、営業、設計、製造などの職能を意味します。

異なる条件を同じ案へ反映する

たとえば、食品工場向けの計量機器を開発する場合、顧客は洗浄しやすさ、製造は組み立てやすさ、設計は測定の安定性を求めるとします。
それぞれの担当が条件を持ち寄り、実物の使い方と試験結果を見て設計を比較します。
一つの条件だけを先に確定すると、ほかの条件を満たす余地が狭くなることがあります。
どの判断が相互に影響するかを早めに確認します。

参加する専門性を選ぶ

すべての会議へすべての部門を呼ぶ必要はありません。
決めたい事項と、必要な知識、資源、承認の権限から参加者を選びます。
計量機器の例なら、洗浄の検討へ利用現場を知る人、部品変更へ調達を知る人を加える方法があります。
必要な時点で相談できるよう、参加する期間と時間を確保します。

共通の結果を確認する

各部門の作業が完了したかだけでなく、製品が必要な条件を同時に満たすかを確かめます。
判断基準、変更理由、残った疑問を共有し、次の仕事へ渡します。
異論が出た場合は、部門の立場への批判にせず、守りたい条件と証拠を並べます。
チームが決められない事項は、選択肢と影響を整理して上位の判断へつなぎます。

職能横断との呼称

PDMAでは、Multifunctional teamとCross-functional teamを関連する語として扱っています。
両者へ普遍的な権限や階層の違いを当てはめるより、実際の目的と分担を確認します。
職能横断チームは同じ視点から参照でき、機能別チームは職能を中心に仕事を分ける構造へ着目します。
共同作業の日々の工夫はチーム協力でも説明しています。

参考資料