温度、時間、材料を変えると品質が変わる場合、一つずつ試すだけでは、組み合わせによる影響を見逃すことがあります。
実験計画法(Design of experiments、DOE)は、変える要因、測る結果、実施順序などを事前に計画し、結果への影響を分析する方法です。
NISTの解説は、実験の目的と要因を決めるところから計画を始めています。

要因と結果を定義する

たとえば、包装を接着する温度と加圧時間が、接着強度へどう影響するかを調べるとします。
温度と時間を要因とし、それぞれ試す水準を決めます。
測る結果は強度に加えて、包装材の変形や処理時間など、採用の判断に必要なものを置けます。
測定方法が不安定なら、要因の効果と測定のばらつきを分けにくいため、先に測定条件をそろえます。

二要因を低い水準と高い水準で組み合わせれば、四通りの条件になります。
各条件を繰り返して試すことで、結果のばらつきも確かめられます。
ただし、この四条件だけで、すべての温度と時間の関係がわかるわけではありません。
調べた範囲と、仮定した関係を明示します。

組み合わせの効果を読む

温度を上げた効果が、短い加圧時間と長い加圧時間で違う場合があります。
このように、一つの要因の効果が別の要因の条件に依存する関係を交互作用と呼びます。
平均の効果だけを見ると、特定の組み合わせで起きる不具合を見落とす可能性があります。
結果を図と数値で確認し、製造上使える条件を選びます。

実施順序を固定すると、機械の温まり方や材料の変化を要因の効果と混同する場合があります。
順序の無作為化や、日と機械ごとのまとまりを考慮した設計を検討します。
ASQの説明も、無作為化を実験計画の要素として扱っています。
条件を変えにくい装置では、制約を無視して完全に無作為化したと記録しないようにします。

最良条件を再確認する

分析でよさそうな条件が見えても、同じデータで選んだ結果だけに依存せず、確認の実験を行います。
別の日や材料のロットでも再現するかを調べます。
測定した範囲の外へ結果を延ばす場合は、新しい検証が必要です。

要因が増えたときに一部の組み合わせを省く設計もありますが、どの効果を区別できなくなるかを確認します。
実験回数の削減だけを目的に設計を選ばないようにします。
製品の個別特性の評価は属性テスト、用途との適合は設計妥当性確認につながります。

参考資料