発言の順番を待つうちに、別の案を忘れてしまうことがあります。
ブレインライティングは、参加者がアイデアを書き、他者の記述を読みながら案を追加したり発展させたりする方法です。
グループでの利用を扱う研究も、記述を介した共同発想を検討しています。

個人で書いてから共有する

仮の例として、図書館の返却忘れを減らす案を考えます。
最初に各自が、通知、返却場所、貸出期間などの案を一つずつ書きます。
共有したあと、別の人の「通勤途中で返したい」という案から、駅の返却箱や予約ロッカーとの併設を考えます。
同じ説明を聞く時間を減らし、記述を残したまま組み合わせを試せます。

進行役は、問題、対象者、時間、書く単位を先に示します。
「便利な図書館」だけでは、参加者が異なる問題を考えてしまいます。
「平日の閉館時間に間に合わない利用者が返却できる方法」と絞れば、案を比較する土台ができます。
紙を回す方式と共有画面を使う方式では読みやすさが違うため、参加者が追える量に区切ります。
ほかの案を読む時間も確保し、単に各自が一覧を作るだけで終わらないようにします。

文章の量と発想の幅を分ける

記述できる人だけが有利にならないよう、短い文や簡単な図も認めます。
説明が不明な案は、進行役が意味を確認してから追加を促します。
匿名で書く場合は、発言者の肩書きによる影響を減らせる一方、あとで意図を確認する方法が必要です。

書く時間には採否の議論を保留し、共有後に重複や違いを整理します。
同じ通知案を言い換えた付箋が多数あっても、解決方法の幅が広がったとは限りません。
返却場所を変える案と貸出条件を変える案のように、仕組みの違いを見ます。
採用を考える段階では、利用者の事情、運用費用、保管や回収の条件を調べます。
書いた件数だけで会議の成果を評価せず、次に試す案と担当者まで決めます。

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