紙の記録やアナログの測定結果をコンピューターで扱うには、読み取って保存できる表現へ変える必要があります。
この変換をデジタル変換(Digitization)と呼びます。
文書の画像化、文字の読取り、音声の数値化など、対象に応じて変換方法が異なります。

画像と検索できる記録の違い

仮に、設備の点検票をスキャンして保存するとします。
画像になれば離れた場所から閲覧できますが、点検項目ごとの数値を集計できるとは限りません。
文字認識や項目の抽出を行えば検索や集計に使えますが、読取り誤りの確認が必要です。

「原本の見た目を保存したい」のか、「数値を比較したい」のかで、作るデータの形が変わります。
後者なら、設備ID、点検日、測定値、単位などを項目として定めます。
画像だけで十分な用途と、構造化された記録が必要な用途を分けて設計します。

変換時の品質を確かめる

変換の前には、何を保存対象にするかと、元の記録へ戻って確認する方法を決めます。
変換した記録には、作成元、変換日、確認の状態を付けます。
欠けている項目と、値がゼロである場合も区別します。

点検票の例なら、文字が読めない箇所を推測で埋めると、誤った測定値が正しい記録として扱われます。
確認できない値はその状態を残し、原本の該当箇所を参照できるようにします。
一部の記録で方法を試してから、対象を増やすと、後で大量に直す作業を減らせます。

変換の後に変える仕事

デジタル化しても、従来と同じ順序で印刷して回覧するなら、承認待ちは残ります。
共有、集計、通知などを通じて業務の流れまで改善する取り組みは、デジタル活用として区別できます。

記録の変換を評価するときは、変換した枚数だけでなく、必要な情報を探せるか、誤りを訂正できるか、次の仕事に使えるかを確かめます。
データの意味や収集条件をそろえる点は、データの記事も参照してください。

参考資料