製品は最初の動作が正常でも、使用を繰り返すと摩耗や蓄積によって性能が変わります。
耐久テスト(Endurance testing)は、長時間の運転や繰り返しの負荷によって、劣化、故障、性能の変化を確かめる試験です。
何年持つかをただ数えるのではなく、使用の条件と故障の起き方を対応させます。

使用の繰り返しを定義する

たとえば、業務用の扉の開閉機構を試すとします。
一回の開閉の速度、荷重、休止時間、温度を定め、何を故障と呼ぶかを先に決めます。
完全に止まることだけでなく、必要な力が増える、異音が出る、位置がずれるといった変化も記録できます。
限界を後から変えると、都合のよい結果だけを合格として扱ってしまいます。

試験品の仕様、製造条件、個体数も残します。
一台を長く動かした結果と、複数台のばらつきを調べた結果は異なる情報です。
故障しなかった品も、どこまで試したかを記録します。
観察を終えた時間を、その製品の寿命が確定した時間とは扱いません。

時間を短縮する場合の注意

高温や大きな負荷を使い、劣化を早める加速試験を検討することがあります。
しかし、通常と違う故障を起こしたら、現場の寿命への換算は成立しない可能性があります。
NISTの加速寿命試験の解説も、故障の仕組みと加速モデルを結びつけています。
負荷を何倍にしたから寿命を同じ倍数で換算できる、と無条件に考えないようにします。

扉の例なら、開閉を速めすぎることで、実使用では冷える部品が過熱するかもしれません。
短時間で故障が見つかっても、現場で同じ現象が起きる条件を調べます。
通常の条件の試験と、限界を探す試験を分けて結果を記します。

故障の原因と改善を結びつける

故障した時点だけでなく、部品の摩耗、温度、電流など、原因を調べるための情報を取ります。
修正品を試す際は、同じ条件で比較し、別の部品へ負荷が移っていないかも確認します。
試験機側のずれや測定の問題も、製品の劣化と区別します。

耐久テストの結果を顧客への説明に使うなら、条件と適用範囲を示します。
試験で一定回数を通過したことは、すべての個体があらゆる環境で同じ回数を保証される意味にはなりません。
どの信頼性を主張するかに合わせて、個体数と統計的な評価を設計します。
現場の条件を調べるフィールドテスト、要因を計画して比較する実験計画法と組み合わせます。

参考資料