顧客への調査だけでは、制度や技術の変化によって製品の前提が変わる可能性を捉えきれません。
PESTLE分析は、政治、経済、社会、技術、法律、環境の六つの切り口で、外部の変化を整理する方法です。
自社で直接には変えにくい条件が、事業へどう影響するかを検討します。

見る範囲と期間を決める

仮に、地域の移動サービスを検討するとします。
対象の地域と、判断したい期間を定めたうえで、次のような問いを置けます。

切り口 調べる問いの例
政治 地域の交通政策は何を目指しているか
経済 利用者の移動費や運行費用はどう変わるか
社会 人口構成や移動の目的はどう変わるか
技術 予約や配車の方法に何が使えるか
法律 提供する方式にどの制度が関係するか
環境 気象や排出削減への対応が運行をどう変えるか

これは調査の問いの例であり、特定地域の現状を示すものではありません。
切り口どうしに重なりがあっても、無理に一つへ分類するより、影響のつながりを確認します。

事実と将来の仮説

現在確認できる制度や統計と、今後の変化についての見通しを分けます。
情報源、対象地域、時点を記録し、どの程度確かな内容かを示します。
多くの項目を列挙するだけでは、事業に関係する変化を選べません。

移動サービスなら、運行費用が増えることから、利用料金、対象地域、提供時間のどれが影響を受けるかまで考えます。
変化の大きさだけでなく、自社が対応に要する時間も判断材料になります。

方針へつなげる

影響が大きく確かさの低い条件は、複数のシナリオに分けて検討できます。
また、SWOT分析の機会や脅威を考える材料にもなります。
新しい兆候を何で確認し、いつ見直すかを決めておくと、一度作って終わる資料になるのを避けられます。

参考資料