改善案を比べるとき、効果の大きさだけでなく、その効果を得るための資源も必要になります。
費用対効果は、投入する費用や労力と、得られる結果の関係を評価する考え方です。
英国政府のGreen Bookも、複数の選択肢の費用、便益、リスクを比較する方法を扱っています。

同じ結果と期間で比較する

仮の例として、入力時間を減らす二つの改善案を考えます。
一年間の削減時間がA案では100時間、費用が20万円、B案では200時間、費用が30万円なら、一万円あたりの削減時間はA案が5時間、B案が約6.7時間です。
この条件ではB案の比率が高いと説明できます。
ただし、実施できる予算や必要な人員がそろうかは、別に確認します。

比較には、同じ期間と費用範囲を使います。
導入費だけの案と、運用や保守まで含む案をそのまま比べることはできません。
利用者の習得時間や、ほかの仕事を止める負担も、判断に関係するなら含めます。
効果の予測と実績を区別し、対象人数や利用頻度の前提を示します。

比率と総効果の違い

比率が高い小さな案を集めても、必要な改善量に届かない場合があります。
逆に、総効果が大きい案は、導入までの期間や費用が大きいかもしれません。
費用対効果の比率、総効果、資源の上限を分けて確認します。
すでに実施する案へ一部を追加する判断なら、追加分の費用と効果を比較します。

効果が品質と作業時間のように異なる場合は、一つの数字にする前にそれぞれ示します。
金額換算するなら、何をどの単価で換算したかを残します。
削減した時間が、そのまま支出の減少になるとは限りません。
余った時間を別の仕事へ使う便益と、実際に減る支出を区別します。

未知の需要を含む案では、比率を細かく計算しても予測の確かさは増えません。
利用者数や効果の幅を変え、どの条件で順位が変わるかを見ます。
小さな試行で確認できる前提なら、投資の前に検証する方法もあります。
計算結果を自動的な採否にせず、必須の品質や契約上の条件と併せて判断します。

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