製品を使ったあとで回収するだけでは、材料や部品を有効に使い続けられるとは限りません。
循環型経済は、廃棄や汚染を減らし、製品と材料の価値を保って循環させ、自然の再生も目指す考え方です。
Ellen MacArthur Foundationの原則は、この三つを設計に組み込むことを示しています。

回収後の行き先まで設計する

仮の例として、店舗で使う陳列棚を貸し出す事業を考えます。
分解しやすい接合部、交換できる傷みやすい部品、再使用できる寸法を選ぶと、返却後に別の店舗へ貸し出す案を作れます。
回収した棚を材料へ戻す前に、修理や部品交換で再使用できるかを確認します。
回収量だけでなく、再使用した回数、部品の交換、最終的な処理を記録します。

この仕組みには、製品の設計以外に、回収、点検、保管、配送が必要です。
誰が所有し、いつ回収し、傷んだ棚をどう判定するかを決めます。
回収しても再使用する需要がなければ、保管品が増えるだけになる可能性があります。
販売や貸出の計画と、戻ってくる製品の量や状態を結びつけます。

循環の効果を比べる

再使用は、常にどの条件でも環境負荷を下げるとは限りません。
遠くから運ぶ、洗浄に多くの水を使う、耐久性を高めるため材料を増やすといった影響もあります。
同じ期間、同じ機能を提供する条件で、製造、輸送、手入れ、廃棄まで比較します。
効果が回収率や使用回数に依存するなら、その前提を示します。

また、循環できる設計と、現実に循環している実績を分けます。
「再資源化可能」という表示だけでは、顧客の地域で回収できるかはわかりません。
利用者が返しやすい条件と、処理する組織の能力を確かめます。
事業としての費用、利用者の負担、環境への影響を併せて見て、部品や運用を更新します。
再生材の比率のような一つの数字だけでなく、製品を長く使う仕組みと材料の行き先を通して評価します。

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