顧客が機器を買う理由は、その機器を所有することだけとは限りません。
中核製品(Core product)は、製品を通じて顧客が得ようとする中心的な便益を表す概念です。
ここでは、マーケティングで製品の価値を層に分ける考え方に沿って説明します。
製品の中心にある部品や、最も重要な機能だけを意味する語ではありません。

物と得たい結果を分ける

たとえば、工場が測定器を買う場合、目的は数値を表示する機器を持つことだけではないかもしれません。
加工した部品が条件を満たすかを判断し、問題があれば出荷前に対処したいと考えられます。
その便益を実現する方法には、購入、測定の外注、既存工程の変更などがあります。
中核の便益から考えると、顧客が比較する代替手段の範囲を広く捉えられます。

便益を顧客の状況で確かめる

同じ測定器でも、試作の評価、量産の検査、保守の確認では、得たい結果が異なります。
誰がいつ何を判断するために使うかを聞き、必要な精度、速さ、記録の条件へ結びつけます。
「安心」や「効率」といった言葉だけでは、どの設計を選ぶかが決まりません。
現状の作業と困りごとを具体的に調べます。

設計の選択へ戻す

出荷前の判断が目的なら、測定値の表示に加え、誤操作を防ぐ方法や記録の保存も必要になるかもしれません。
便益と機能を一対一で固定せず、どの方法なら必要な結果へ届くかを比較します。
設計が具体的になった後も、当初の便益へ役立つかを利用で確かめます。
言葉を定義しただけでは、需要が検証されたことにはなりません。

関連する層との関係

有形製品は、製品を具体化する属性や特徴を指すモデル上の用語としても使われます。
拡張製品は、設置や支援などを含む提供へ目を向けます。
モデルによって層の名称と数は違うため、互いに排他的な製品の種類として扱わないようにします。
便益の整理は価値提案や製品定義の判断材料になります。

参考資料