新しい製品を採用する人は、広告などに接して自ら選ぶ場合もあれば、すでに使っている人の影響を受ける場合もあります。
バスモデルは、この二つの影響を用いて、新製品の採用が時間とともに広がる様子を表す普及モデルです。
Frank Bassが耐久消費財の成長を説明するモデルとして発表しました。

三つのパラメーター

基本的なモデルでは、潜在的な採用者の総数と、外部からの影響、既存採用者からの影響を表すパラメーターを使います。
一般に、市場の潜在規模をm、革新の係数をp、模倣の係数をqと表します。
まだ採用していない人の中から、二つの影響によって新しい採用が生じると考えます。

初期には既存の採用者が少なく、外部からの影響が相対的に重要になります。
採用が広がるにつれて人どうしの影響が増え、未採用者が減ると新規採用も落ち着きます。
その結果、条件によっては累積の採用がS字形になります。

仮の製品で考える

たとえば、新しい家庭用機器の初回購入を予測する場合を考えます。
販売実績だけでなく、対象となる世帯の範囲や、類似製品の普及の情報を使い、複数のパラメーターの候補を比較します。
潜在規模を大きく置けば予測も変わるため、一つの推定値に固定せず、結果がどれほど変わるかを調べます。

初期の販売データが少ない段階では、普及の速さと最終的な規模を区別して推定しにくい場合があります。
わずかな販売の伸びから、長期の市場規模まで確定したように扱わないことが必要です。

予測対象の限界

基本モデルは、初回の採用を中心に扱います。
買い替えや反復購入、価格の変更、競合の参入などを含む売上全体とは、対象が異なります。
そのような条件を扱うなら、別のデータや拡張したモデルが必要です。

普及の曲線は、技術性能の向上を示す技術Sカーブとも区別します。
販売予測へ利用する際は、採用者数と販売数量の対応を明確にし、感度分析で前提の影響を確認します。

参考資料