市場投入を早めたいとき、いつから何ができるまでを測るかが曖昧だと、改善の対象もずれます。
市場投入までの時間(Time to market)は、製品の発案や開発開始から、最初の市場提供までに要する期間です。
PDMAの用語集も、開始と終了の定義が企業や案件によって違う点を示しています。
比較には、日付の基準を明示する必要があります。

開始と終了を定義する

たとえば、法人向けの契約管理サービスを作る場合を考えます。
最初のアイデア、予算承認、開発開始のどれを開始とするかで期間は変わります。
終了も、試行版の配布、最初の有料契約、一般販売のどれかを選びます。
試行版だけを出した案件と、運用支援まで整えた案件を同じ投入として比べないようにします。

製品の変更規模と、対象市場の条件も残します。
既存機能の小さな改良と、新しい技術の量産化では必要な確認が違います。
案件の平均日数を短くするだけなら、小さな仕事を多く数えて見かけを変えることもできます。
何を改善したい指標かを、事業の目的へ結びつけます。

待ち時間と作業を分ける

契約管理の例なら、開発、顧客への試行、契約確認、販売準備などの時間を追います。
作業そのものが長いのか、担当者や承認を待っているのかを区別します。
同時に始める案件が多すぎれば、全案が同じ専門家を待つ可能性があります。
開発者へ急ぐよう求める前に、全体の資源配分を調べます。

前提が曖昧なまま作り始め、後から大きく作り直すことも期間を延ばします。
最初に解くべき不確実性を絞り、小さい試作で判断する方法を検討します。
ただし、調査を短くすれば必ず全体が速くなるとは限りません。
手戻りと品質への影響を合わせて評価します。

早さと提供の成立

投入日を守っても、重大な不具合や支援の不足で顧客が使えなければ、事業の目標は達成できません。
必要な品質、利用開始、継続、提供費用を一緒に確認します。
対象用途を絞って先に出す案と、広い提供を待つ案を比べられます。
何を省き、誰にどんな制限を伝えるかを決めます。

期間短縮の結果は、同じ基準の案件で比較し、短くなった箇所と残る制約を示します。
早く出る戦略は市場先行、同時進行の調整はポートフォリオ管理、提供準備全体は商品化を参照してください。

参考資料