新しい市場と製品を同時に増やす前に、いまの市場で現在の製品が選ばれない理由を調べられます。
市場浸透は、既存市場において、既存製品の購入や利用を増やす成長の方向です。
BDCの成長戦略の解説も、現在の製品と顧客から機会を探る方法として扱っています。
浸透の程度を表す指標と、浸透を目指す戦略は区別して使います。

増やす対象を特定する

たとえば、地域の飲食店へ発注サービスを提供する会社を考えます。
同じ地域と用途で、新しい店舗に導入してもらう、既存店が利用する品目を増やす、離脱を減らすといった案があります。
どれを増やすかによって、必要な施策と測る指標は変わります。
単に取引額を上げる目標だけでは、顧客にどんな便益を追加するかが見えません。

未導入店には、現在の取引先を変えない理由を聞きます。
既存店には、使わない品目や、途中で別の方法へ戻した場面を調べます。
値下げの前に、価格、品ぞろえ、納期、信頼、操作のどれが障害かを切り分けます。
問題によっては、宣伝の増加より提供条件の改善が必要になります。

利用の増加と顧客の便益

店の発注回数が増えても、分割注文が増えただけなら、顧客と配送側の負担が増えるかもしれません。
回数、金額、利用店舗数、継続を分けて測ります。
顧客が本来達成したい仕事に役立つ利用の増加かを確かめます。
販売側の数字だけで成功を判断しないようにします。

値引きで購入が増えた場合は、通常価格へ戻したあとの継続と、提供費用を確認します。
元から購入予定だった顧客へ割引を配っただけなら、売上への純増は小さい可能性があります。
比較する期間や相手を選び、季節と営業の条件も記録します。

既存市場の境界をそろえる

同じ製品でも、用途や購入の条件が大きく変わる新しい業種へ売るなら、市場開拓として分けるほうが判断しやすい場合があります。
既存か新規かは、地域だけで決めず、どの顧客の問題と販売方法を使うかで定義します。
名称を選ぶために実際の違いを消さないようにします。

市場の成長と、自社が獲得した割合の変化も別です。
市場全体が伸びれば、自社売上が増えてもシェアが下がることがあります。
比較は市場シェア、対象の整理は市場セグメンテーション、施策の組み合わせはマーケティングミックスを参照してください。

参考資料