決められた担当をこなすだけでは、急な変更や作業の偏りに対応しきれません。
機能期(Performing)は、Tuckmanのチーム発達モデルで、メンバーが関係や進め方を仕事に適応させ、課題の遂行に力を向けられる状態です。
対立や失敗がなくなる段階という意味ではありません。

担当の境界を越えて調整する

たとえば、試作品の評価で不具合が見つかり、設計担当者だけに仕事が集中したとします。
他のメンバーが自分の担当を増やすのではなく、再現条件の整理や追加試験を引き受ければ、修正の判断に必要な情報を早く集められます。
目的と互いの専門性を理解しているため、リーダーの細かな割り当てを待たずに調整できます。
ただし、安全や資格に関わる作業まで、経験のない人へ安易に移すことを意味しません。

自律性を維持するための観察

リーダーは指示の量を増やすより、チームが判断に必要な情報や資源を得られるかを確かめます。
成果の品質、完成までの時間、支援を待って止まる仕事などを見て、対話の材料にします。
たとえば完成が安定していても、特定の一人が毎回残業して支えているなら、持続できる進め方とは判断できません。
知識の共有や技能の育成も、目先の納期とは別に計画します。

役割の見直しを、毎回の混乱と捉える必要もありません。
新しい仕事に合わせて担当を変え、その結果を確かめられること自体が、適応する能力の一部です。
チームが自分で決められる範囲と、外部との調整が必要な制約は明確にしておきます。

状態を維持する保証はない

機能期という名称を、優秀なチームへの認定にすると、問題を認めにくくなります。
目標、メンバー、組織の支援が変われば、進め方を再び話し合う必要が生じます。
モデルは状況を整理するために使い、同じ段階に居続けることを目標にはしません。
日常の約束を整える活動は規範形成期、活動を終える際の仕事は解散期で説明しています。
チームへの権限移譲については自律型チームも関連します。

参考資料