現在の売れ筋を改善するだけでは、顧客の新しい用途や別の市場を見逃すことがあります。
探索型企業(Prospector)は、MilesとSnowの戦略類型で、新しい製品市場の機会を積極的に探すタイプです。
研究開発費が多い企業というだけでは、この類型には当てはまりません。
機会の発見に合わせて、活動や資源の使い方を変える組織のあり方も含みます。

未確定の用途へ小さく進む

たとえば、画像処理技術を持つ企業が、工場の検査、農作物の観察、設備点検という用途を検討するとします。
技術を一度に全市場へ売り込む代わりに、現場で何を判断したいかを調べ、限られた対象で提供を試します。
精度だけでなく、導入の手間、利用者が必要とする時間、費用を負担する人も確認します。
一つの用途で得た証拠を、そのまま別用途の需要の証明にすることはできません。

探索を支える資源配分

探索では、事前に売上を正確に予測できない案件が残ります。
そこで、最初の調査で使う資源、次に確認したい前提、継続を判断する時期を決めます。
たとえば検査用途の試行で、顧客の作業を減らせても設置費用が高すぎるなら、提供方法を変えるかを検討します。
試作品の数だけで成果を判断すると、顧客の利用や事業の成立を確かめない案件も増えてしまいます。

探索の結果として取り組まないと決めた用途も、理由を残します。
対象顧客が違ったのか、技術条件が満たせなかったのかを分ければ、環境が変わったときの再検討に使えます。
ただし、可能性のある案をすべて続けると、人や資金が分散して検証が進まなくなります。

方針の変更との違い

新しい機会を探すことと、声の大きい顧客へ毎回方針を合わせることは違います。
探索の対象、学習の目的、投資の判断基準に一貫性があるかを確かめます。
効率を重視して領域を守る防衛型企業、二つの性格を併せ持つ分析型企業と比較すると、必要な仕組みを検討できます。
戦略と組織がかみ合わない状態については反応型企業を参照してください。

参考資料