長期の計画では、一つの需要予測が外れただけで、投資の意味が大きく変わる場合があります。
シナリオ分析は、条件の異なる複数の将来を描き、それぞれの中で方針や事業がどう機能するかを検討する方法です。
一つの未来を当てることに加え、変化へ対応できる選択を考えます。

判断に影響する不確実さ

仮に、共同配送の設備へ投資するとします。
対象地域の需要と、人員を確保できる条件が将来大きく変わるなら、それらを分けて将来像を考えられます。
需要が多いのに運行できない場合と、設備に余裕があるのに注文が少ない場合では、必要な対応が違います。

軸を二つ使う方法は、シナリオを作る一つの方法です。
必ず四つにする必要はありません。
判断を変える条件を含み、互いの違いを説明できる範囲へ整理します。

条件に一貫性を持たせる

単に売上を高め、中間、低めに置くだけでは、なぜ違う結果になるかが見えません。
顧客、競合、技術、制度、費用など、どの条件がどうつながるかを描きます。
都合のよい条件ばかりを一つへ集めず、同時に起こり得る組み合わせかを確かめます。

また、描いた将来に確率を付けるなら、その根拠が必要です。
筋の通った物語が作れたことだけで、起こりやすさまで確認されたわけではありません。
既知の事実と仮定を分けて示します。

方針を試す

各シナリオで、同じ投資案や提供方法を評価します。
多くの条件で役立つ施策、一つの条件でだけ価値を持つ施策、状況を見て実施する施策を整理します。
需要の増加を確認してから段階的に設備を増やすなど、将来の情報で選び直す余地も検討できます。

その後は、どの兆候が見えたら判断を変えるかを決めます。
PESTLE分析は変化の候補を探す材料になります。
感度分析が特定の入力値の影響を調べるのに対し、シナリオ分析では複数の条件が組み合わさった将来を扱えます。

参考資料