顧客の範囲を調べたり、調査対象の構成を比べたりするとき、年齢や居住地などの属性を使えます。
デモグラフィックは、人口や集団を記述する、年齢、世帯構成、所得、職業などの人口統計的な属性です。
何を含めるかは目的と資料によって異なります。
米国労働統計局の定義集も、統計で使う属性ごとの意味を説明しています。

分類と基準日をそろえる

たとえば、子ども向けの送迎サービスの対象地域を調べるとします。
地域の子どもの人数は候補市場を把握する材料ですが、保護者の働き方や利用可能な交通手段も関係します。
まず必要な問いと、使える統計の項目を対応させます。
属性のデータがあることだけを理由に分析の軸にしないようにします。

年齢なら、調査時点と学年のどちらで分けたかを確認します。
所得なら、個人と世帯、税込みと可処分所得、年間と月間を区別します。
同じ項目名でも定義が違う資料をつなぐと、見かけの差が生まれる場合があります。
集計年と地域の境界もそろえます。

属性から目的を推測しすぎない

同じ年齢と所得でも、送迎を必要とする理由は違います。
勤務時間、家族の支援、習い事、子どもの条件などを調べる必要があります。
属性で集団の規模を把握することと、その集団が同じニーズを持つと確認することは別です。
「この年代は新しいものが好き」といった性格の説明へ直接置き換えないようにします。

調査参加者の構成を確認する際にも属性は役立ちます。
ただし、年齢と地域の割合を市場に合わせても、サービスへの関心や回答しやすさの偏りまで解消したとは限りません。
募集と回答の方法を合わせて示します。

集団の傾向と個人の違い

ある地域で共働き世帯が多くても、その地域の全家庭が送迎を必要とするわけではありません。
集団の比率を一人ひとりの条件として扱わないようにします。
製品の設計では、実際に対象となる人の生活と行動を確認します。
数値から置いた仮説を、観察と聞き取りで確かめます。

個人情報を集める場合は、調査に必要な項目だけを選び、利用目的と扱いを説明します。
細かな属性を組み合わせた集計では、個人や小さな集団が特定されないかも確認します。

人口の属性は市場セグメンテーションの一つの材料です。
価値観や生活様式はサイコグラフィック、意味のある利用者像への整理はペルソナと区別して使います。

参考資料