仕様どおりに動く製品でも、実際の使い方に合わなければ、顧客は困りごとを解消できません。
品質は、製品やサービスの特性が、求められる条件をどの程度満たすかとして捉えられます。
何を求めるかは、顧客、用途、利用環境、適用される条件によって異なります。

求められる条件を明らかにする

仮に、屋外で使う記録端末を作るとします。
処理が速くても、明るい場所で表示を読めず、必要な記録ができないなら、その用途の要求を満たせません。
反対に、使わない機能を大量に付けても、必要な品質が上がるとは限りません。

性能、使い勝手、耐久性、保守のしやすさなどを、実際の利用条件と結びつけます。
「高品質」という一語にまとめず、どの特性を、どんな条件で、何によって確かめるかを決めます。
条件どうしが両立しない場合は、優先順位や許容範囲を話し合います。

設計と実際の出来を分ける

設計した要求が顧客の目的に合っているかと、作ったものが設計した要求に適合しているかは、別の確認です。
不適切な要求を正確に実現しても、利用者の問題は残ります。
一方、必要な設計でも、製造や提供のばらつきによって満たせないことがあります。

そのため、利用場面の確認、設計の検討、工程の管理、完成した成果の検証を組み合わせます。
最後の検査だけで、すべての問題を取り除こうとするより、問題が生じる条件を上流から調べます。

継続して確認する

製品を提供した後も、故障、問い合わせ、利用の断念などから、満たせていない条件を学べます。
平均的な評価に加え、特定の利用条件で起きる問題を見ます。
変更を加えたら、期待した改善と、別の特性への影響を確かめます。

品質機能展開は、顧客の要求を設計の特性へつなぐ方法です。
品質保証や品質管理の仕様と手順も、求める条件を共有したうえで設計します。

参考資料