既存製品を土台に新しい機能を加えるときは、追加分が顧客のどの仕事を変えるかを説明する必要があります。
改良新製品は、既存の基盤から派生し、追加機能によって便益を高めた製品です。
PDMAの用語集も、基盤となる製品への機能追加と顧客の便益を結びつけています。

既存製品との差を確かめる

仮の例として、工具の充電器に、電池の状態と充電予定を表示する機能を加えるとします。
作業前に使える電池がそろうなら、その便益を製品の差として示せます。
ただし、表示が増えたという事実だけでは、顧客が便利になったと判断できません。
作業開始時の不足、電池を確認する回数、充電の手間を既存製品と比較します。

開発では、既存の部品や製造設備を使える範囲と、新たに必要な設計を分けます。
共通化によって開発時間を短くできても、互換性や保守の条件が変わる場合があります。
旧型の電池を使えるか、表示の故障で充電まで止まらないか、説明書が増えて操作が難しくならないかを確かめます。

販売するモデルを増やす判断

旧型と新型を併売するなら、対象顧客と価格差の理由を明らかにします。
機能が不要な顧客には旧型が適する可能性があります。
一方、モデルが増えるほど、在庫、部品、販促、問い合わせの種類も増えます。
追加モデルの売上だけでなく、既存モデルからの移行と全体の費用を見ます。

販売計画には、どの顧客が買い替え、どの顧客が初めて購入するかを分けて書きます。
既存顧客が全員新型を買うという予測では、今の製品に満足している人や、買い替え時期にない人を見落とします。
利用状況と購入理由を調べて、初期の対象範囲を決めます。

改良品という分類は、開発の小ささや成功を保証しません。
充電器の例なら、表示の制御を加えることで、設計や検証の範囲が広がるかもしれません。
新規性の名称に頼らず、変更した機能、利用条件、再利用する設計のそれぞれを確認します。
発売後も、追加機能の利用と、期待した便益が実際に生じたかを追います。

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