既存の機能を増やさずに、仕事の順序を変えるだけで問題を解けることがあります。
創造性は、ある目的や状況に対して、新しく有用な案を生み出す能力や過程を指します。
OECDの創造的思考の枠組みも、案の生成に加えて、評価と改善を含めています。

新規性と有用性を分けて見る

仮の例として、展示会で来場者が配布資料を持ち運びにくい問題を考えます。
資料を薄くする、受け取り場所を帰り道にまとめる、希望したものを後送するなど、異なる案を作れます。
見た目が珍しい配布物でも荷物の負担が増えるなら、この問題への有用性は低くなります。
逆に、他分野で使われている後送の仕組みを組み合わせる案が、この会場では役立つかもしれません。

評価では、誰にとって何が新しく、どの目的に役立つかを示します。
世界初かどうかと、チームが従来の方法から離れて考えられたかは、別の比較です。
発想の段階では選択肢の違いを見て、提供前には利用者の行動や負担を確かめます。
独創的だという社内の評価だけで、顧客が使うと判断しないようにします。

発想を支える材料と進め方

案を生むためには、現場の制約や既存の工夫を知る必要があります。
来場者だけでなく、資料を補充する人や会場を片づける人の行動を観察すると、別の解き方が見えます。
その情報を持ち寄り、個人で考える時間と他者の案を発展させる時間を分けると、発言の速さだけに依存せずに参加できます。

案を否定しない時間を設けても、検証を省けるわけではありません。
後送案なら、住所の取得方法、配送費、届く時期、受け取られない場合の扱いを確かめます。
不成立だった理由を別の案へ反映することも、創造の過程に含めます。
案を出した人の性格を評価するより、どんな情報と作業によって案が変わったかを見ると、チームで改善しやすくなります。
完成品だけを比べず、候補の幅、試した内容、改善の根拠を記録すると、発想を一度きりの催しで終わらせずに済みます。

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