サービス性設計(Design for Serviceability)は、点検、診断、修理、更新などを行いやすくするために、製品とそれを支える手段を設計することです。
保守性設計と重なる用語であり、両者の境界は資料や組織によって異なります。
ここでは、構造上の直しやすさに加え、診断情報、手順、部品の供給など、サービスを実施する条件も含めて考えます。

故障の発見から復帰まで

仮に、店舗の決済端末を交換して復旧する場面を考えます。
端末を外しやすくしても、故障箇所を特定できない、交換品の版が合わない、設定を引き継げないといった問題があれば、サービスを再開できません。
修理する人の手元だけでなく、受付、診断、手配、交換、動作確認までの流れを調べます。

欧州委員会JRCの修理性に関する研究も、製品の分解などの設計特性と、修理に必要な情報や運用上の条件を合わせて評価しています。
この報告は修理性の評価手法であり、サービス性という用語全体の統一定義ではありません。
製品ごとに、誰がどの場所でどこまで対応するかを具体化する際に参考になります。

対応する人と道具を設計条件にする

利用者が消耗品を交換する場合と、専門の担当者が内部部品を修理する場合では、必要な表示や道具が異なります。
接続の誤りを防ぐ構造、版の識別、作業結果を確認する方法を用意します。
遠隔診断を行うなら、取得できる情報と、その情報から判断できる範囲も定めます。
情報が足りないのに、原因を断定する表示を出さないようにします。

評価では、分解時間だけでなく、原因の特定、部品の待ち、設定、復旧後の確認まで測ります。
試作品を使い、想定する担当者が実際の手順を通せるか確かめます。
同時に、交換単位を大きくした場合の費用や廃棄量、開けやすさと防水性の関係などを比較します。
対応時間を短くする設計と、補修部品や教育を維持する計画を結び付けると、提供期間を通じたサービスの実行可能性を確認できます。

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