ライン拡張は、既存製品の基本的な働きを保ちながら、仕様や特徴を変えた派生製品を追加することです。
容量、寸法、対応する用途などを増やし、既存の製品ラインで対応できる顧客の範囲を広げます。
PDMAの用語集でも、製品の機能を大幅に変えない派生製品として整理されています。

選べる理由を明確にする

仮の例として、業務用ラベルプリンターに幅の異なる用紙へ対応した機種を加えるとします。
ラベルを印刷する基本機能は共通でも、細いラベルが必要な店舗と、大きな表示が必要な倉庫では選ぶ機種が変わります。
サイズの追加が、異なる仕事に対応するためなのか、単に品ぞろえを増やすためなのかを確かめます。

追加する前に、対象顧客、既存機種との違い、選択の基準を説明します。
違いが分かりにくければ、顧客は比較に時間を使い、販売担当者も提案しにくくなります。
比較表では仕様の差を並べるだけでなく、どの利用条件ならどの機種を選ぶかまで示します。

共通化の利益と種類の費用

既存の設計、部品、販路を使えれば、開発や導入の負担を抑えられる可能性があります。
一方、機種が増えると、在庫、検査、説明書、修理部品、問い合わせ対応の組み合わせも増えます。
共通部品を増やした結果、どの機種にも不要な性能を持たせることもあります。
開発費だけでなく、提供期間全体で維持する費用を見積もります。

販売後は、新機種の売上だけでなく、ライン全体の販売や利益を確認します。
既存機種からの買い替えが多ければ、新たな顧客を獲得した量と区別する必要があります。
移行によって顧客の満足や採算が改善する場合もあるため、既存製品との競合を一律に失敗とは扱いません。
役割が重なる製品の整理まで含めて計画すると、種類だけが増え続ける状態を避けやすくなります。

関連する記事:派生プロジェクト、製品ファミリー、製品中止。