次の製品がいつ出るかを考えるには、一つの開発案件だけでなく、候補から発売までの案件全体を見る必要があります。
製品パイプライン(Product pipeline)は、アイデア、調査、開発、検証、市場投入へ向かう複数の製品案件の流れや、その集合を指します。
営業の見込み顧客やソフトウェアの自動処理を指す用語とは、対象が異なります。

段階と次の判断を示す

たとえば、医療機関向けの機器企業に、用途を調べている案、試作中の製品、発売準備中の改良機があるとします。
各案件が今どの疑問を調べ、次に何を判断するかを一覧へ示します。
段階の名前だけでは、使える証拠や完成までの距離はわかりません。
残る条件、必要な資源、次の確認時点も合わせて共有します。

多さだけを評価しない

候補が多くても、同じ専門家へ依存していれば、開発が進むとは限りません。
一方、発売直前の案件だけが多いと、その後へ続く候補が不足している可能性があります。
案件数に加え、段階の滞留、資源の不足、期待する価値の偏りを確認します。
初期の案を、発売日が決まった案件と同じ確かさで数えないようにします。

流れを予測する前提

発売の見込みを伝える際は、重要な仮定と未解決事項を示します。
技術上の課題が残る案について、過去の平均期間だけで日付を約束すると、前提が外れたときに混乱します。
確定した案件と探索中の候補を区別し、情報が増える時点で更新します。
中止した案も、理由を残して次の判断へ使います。

ポートフォリオとの関係

製品開発ポートフォリオは、案件の構成と戦略上の配分へ着目します。
パイプラインでは、案件が段階をどう進むかという流れへ目を向けます。
両者の対象は重なるため、別々の一覧で違う情報を管理し続けるより、同じ案件の情報から必要な視点を取り出します。
開始する量と詰まりを調整する活動はパイプライン管理、段階の投資判断はゲートで説明しています。

参考資料