図面や文章では合意できていても、実物に近い見た目にすると、寸法や情報の配置への理解が違っていたとわかることがあります。
モックアップは、製品の形、外観、配置などを具体的に示し、確認や比較に使う模型や画面案です。
本物と同じ内部機能をすべて実装する必要はありません。

何を再現するかを選ぶ

仮に、店舗で使う券売機を設計するとします。
設置時の大きさや手の届く範囲を確かめるなら、実物大の箱と操作面でも調べられます。
文字の読みやすさなら、実際の表示寸法、明るさ、設置場所からの距離が重要になります。

一方、決済の処理速度や在庫との連携は、見た目の模型では確認できません。
再現している条件と、省略している条件を示し、観察した結果をどの判断へ使えるかを限定します。
完成品に似ていることから、未実装の機能まで動くと受け取られないようにします。

比較する案の作り方

案どうしで、検討したい違いを明確にします。
商品分類を比べたいのに、一方だけ写真や装飾を整えると、分類と表現の効果を切り分けにくくなります。
同程度の詳しさで案を用意し、想定する仕事を依頼して反応を調べます。

見た目を細かく整える前に、変更しやすい材料を選ぶこともできます。
紙や簡単な立体物でも、必要な疑問に答えられるなら、その段階の試作として役立ちます。
制作の完成度を上げるためだけに、調査を後ろへ延ばさないようにします。

近い用語との関係

ワイヤーフレームは、主に画面の情報や配置を構造として示します。
プロトタイプは、機能や行動を試すための試作品を広く指し、モックアップを含める使い方もあります。
名称の境界は分野によって異なるため、何が動き、何を評価できるものかを共有します。

調査結果は「好きと言われた」で終えず、目的を達成できたかと、変更する箇所を残します。
ラピッドプロトタイピングとして、修正して再び確かめる過程へつなげます。

参考資料