商品が売れない理由を考えるとき、存在を知られていないことと、知ったうえで選ばれないことは分ける必要があります。
認知(Awareness)は、顧客が製品、ブランド、課題、解決策などの存在を知っている状態です。
何について知っているかを特定し、購入、理解、好意と同じ指標にはしないようにします。

名前を知ることと意味を知ること

たとえば、新しい宅配サービスの名前を見たことがあっても、配達地域や料金は知らない場合があります。
広告を見た記憶があることと、自分が使えるサービスだと理解していることも違います。
調査では、名前の認識、提供内容の理解、比較候補に入るかを分けて確かめます。
認知度が上がっただけで、利用の条件が伝わったとは判断できません。

測る方法には、手掛かりなしで思い出すかを尋ねる方法と、名前やロゴを見せて知っているかを尋ねる方法があります。
後者を先に行うと、前者の回答に影響するため、順序を考慮します。
Pew Research Centerの質問設計の説明も、質問の前後関係が回答を変えうることを扱っています。
前回と比較する場合は、同じ質問と条件を維持します。

誰の認知を測るか

宅配サービスなら、対象地域の住民と、地域外の住民を混ぜた認知率では営業の判断に使いにくくなります。
対象地域、利用条件、調査時点を定めます。
広告へ反応した人だけへ聞けば、全対象者の認知より高くなる可能性があります。
募集の経路と、回答した人の範囲を示します。

ウェブの閲覧数や広告の表示数は、接触した可能性を示しますが、認知した人の数と一致するとは限りません。
同じ人への重複、画面を見ていない表示、別の端末の利用があるためです。
検索の増加も、既存の利用者が入口を探しているだけかもしれません。
異なる指標を、意味を変えずに並べます。

次の行動と結びつける

認知が低ければ、どこで対象者に接触できるかを調べます。
認知があっても購入されないなら、用途の理解、価格、利用条件、競合との違いを確認します。
広告を増やす前に、どの段階の問題かを切り分けます。

宅配の例なら、料金の説明を改善したあと、理解と申込みがどう変わるかを別々に見ます。
調査で知っていると答えたことを、実際の申込みの証拠に置き換えないようにします。
要素全体の整理はATAR、伝える方法はプロモーション、利用までの流れは顧客採用モデルを参照してください。

参考資料