組立性設計(Design for Assembly、DFA)は、製品を構成する部品の数や形、接合方法を検討し、組み立ての負担や誤りを減らす設計アプローチです。
部品を一つずつ作りやすくすることに加え、製品としてどう組み合わせるかに注目します。

部品が安くても、向きを合わせにくい、手で保持しながら固定する必要がある、組み付けを間違えやすいといった構造では、作業時間や不良が増える可能性があります。
設計段階で組立手順を描き、実際の取り扱いまで検討します。

部品が別々である理由を考える

仮に、小型のセンサーを取り付けるために、台座、固定金具、複数のねじを使っているとします。
金具の機能を筐体の形に取り込めれば、部品と組立作業を減らせるかもしれません。

ただし、部品数が少ないほど必ず良いわけではありません。
相対的に動く必要がある、異なる材料が必要である、交換や組み立てのために分離しておく必要があるなど、別部品にする理由があります。
統合によって、修理の範囲や成形の難しさが増える場合もあります。

DFAでは、各部品が独立している理由を検討し、不要な分割や固定を減らします。
部品の削減数だけで判断せず、必要な機能と制約を維持できるかを確認します。

取り扱いと挿入を設計する

残す部品については、つかむ、向きを合わせる、差し込む、固定するといった動作を調べます。
小さすぎる部品や絡まりやすい部品は扱いにくく、左右の違いが分かりにくい部品は誤組立を招くことがあります。

向きを区別する形状を設ける、位置が自然に決まる構造にする、一方向から組み立てられるようにするなどが改善案になります。
ねじを減らす接合方法を採用する場合も、強度、繰り返し使用、分解の必要性を合わせて検討します。

手作業と自動組立では、扱いやすい形や必要な設備が異なります。
想定する生産数量と組立方法に基づき、試作や作業観察で効果を確かめます。

製品全体の費用で比べる

組立時間が短くなっても、部品を作るための金型が複雑になり、少量生産では費用が増えるかもしれません。
設計案の比較では、部品費、設備費、作業時間、品質、保守の影響を合わせます。

こうした検討を、部品自体の製造方法と組み合わせるのが製造・組立性設計です。
組み立てやすさを作業者の熟練だけで補わず、製品の構造で改善できる点を早期に探します。

参考資料