参加者同士の話をきっかけに、自分だけでは思い出さなかった経験や、異なる見方が出てくることがあります。
フォーカスグループは、司会者が少人数の討議を進め、製品やサービスに対する考え、経験、表現を調べる定性調査です。
Nielsen Norman Groupの説明は、態度や印象の把握と、実際の操作を調べるテストを区別しています。

討議で知りたいことを決める

たとえば、子ども向けの通信教材を保護者がどう比較しているかを調べるとします。
価格だけでなく、自分が教える負担、子どもが続けるか、学校との関係などが話題になるかもしれません。
まず直近に選んだ教材と、そのときに比べたことを聞きます。
最初から新商品の利点を並べると、企画側の論点に反応するだけの会になりやすくなります。

参加者の条件は、討議の目的に合わせます。
購入経験の違いを比べたいなら、その違いを記録します。
上下関係のある人や、親しい知人を同じ組へ入れると、話せる内容が変わる場合があります。
個人の詳しい事情や失敗を扱うなら、一対一の聞き取りが適することもあります。

発言の偏りを把握する

司会者は、一人だけが話し続けないように、別の経験や反対の見方も尋ねます。
全員がうなずいたとしても、同じ理由で賛成したとは限りません。
最初に各自でメモしてから共有するなど、討議の影響を受ける前の考えを残す方法もあります。
原文と司会者の要約は区別します。

教材の例で「毎日続けられるものがよい」という意見が出たら、いつ中断し、何が再開のきっかけになったかを聞きます。
望ましい保護者像を語っているのか、実際の行動を説明しているのかを確認するためです。
好意的な意見が集まっても、家庭で使い続けることや購入することの証拠にはなりません。

結果を人数の割合にしない

グループの発言数を数えても、市場全体の支持率にはなりません。
参加者の選び方、司会の問い、発言の順序が結果に影響するためです。
見つかった考え方や比較条件を、次のインタビューや質問票の仮説へ使います。
結果を共有するときは、どの参加者層で、どの場面から出た意見かを添えます。

画面を一緒に見て感想を話すことと、個々人が使えるかを観察することは別です。
操作の確認には個別の試験を組み合わせます。
個人の経緯はデプスインタビュー、広がりの把握は定量市場調査を参照してください。

参考資料